大学レベルの学問は独学可能だと思う

暇つぶし・面白系

「独学で大学レベルの知識を学ぶことは不可能なのか? 」という内容のまとめ記事を読みました。

【参考】独学で大学レベルの事を学ぶのって不可能なの? 

個人的には、文系学部の多くは独学でほぼ問題ないのでは、と思います。

独学向きの学問もある

法学や語学系は習うほうが効率いい面もあると思いますが、人文学系、経済学系や社会学系に関してはむしろ独学のほうが効率いいような気がします。

大学の講義だって、結局はテキストを読み進めていくことが中心なので、だったら自分で読めば済むわけです。教材として使う有名な学者の本は普通にAmazonでも買えますしね。

熱意でどうにでもなる

どうしても教授とかに質問したかったら、大きな大学の大教室でやってる講義にモグリで潜入すればよい。どうせバレないし、仮に質問に行っても教授がいちいち大学の在籍学生かどうかを確認することもないし。むしろ教授たちは、そういう積極的な学生を喜ぶことのほうが多いでしょう。モグリ行為が法律的に良いか悪いかはわかりませんが、少なくとも熱心に講義を聴いてくれるようなモグリ学生を咎める教授はあまりいないと思います。

というわけで経済学系や社会学系に関しては、(純粋に学びたいという目的だけならば)よっぽど上位レベルの一流大学でも無い限り、わざわざ入学する価値はありません。

本当に学びたいなら、ググればその系統に必要な書籍の一覧がわかりますから、図書館で借りるなり買うなりすれば独学可能です。たとえ中学生だって、ヴェーバーでもケインズでも読めば、もう大学レベルの学びをしていることと同じです。

商学・経営学は無意味すぎる?

商学・経営学に関しては、そもそも「学問」とすべきものなのかどうか、という根本的な疑問もあります。学者が後付けで理論こねくりまわして「これがマーケティングだ!」みたいなこと言ってますが、能書き垂れるよりも実践のほうが大事ですよね、ビジネスは。

商学部や経営学部の教授がベンチャーを興して成功し、しかもそれを再現性のある手法として確立して何度でも繰り返せるのならばそれは科学であり学問と呼べます。でも実際は一度も商売やったことない学者のほうが多いでしょうね。

会計など専門性が高いものに関しては資格学校的な意味で大学での勉強が必要でしょうが、公認会計士とか税理士とか目指すのでもない限り、多くの一般人には無意味なものが多いのではないでしょうか。簡単な簿記レベルだったらもはや会計ソフト使えば簡単ですし。

というわけで、「将来ビジネスをやりたい! 起業したい!」という目的で商学系や経営学系の学部に入るくらいだったら、その前に自分でマイクロ・ビジネスを興してみることをおすすめします。ビジネスと言っても何も難しいことはないです。ヤフオクで不要物を売ることだってビジネスの第一歩だし、誰かのために何かの作業を有料でやるのもビジネスです。小学生だって出来ますよね。大学行く必要ありません。商売は理論より実践が全てです。

どうしてもこの系統の理論を学びたければ、それこそ書籍を読めば十分です。

独学ではキツイものも

一方法学に関しては、これは独学ではキツイでしょう。特に司法試験を目指すならば独学では不可能ですね。

語学に関してもそう。やっぱり先生に習うほうが圧倒的に学習スピードが早いです。発音なんかは書籍では学びにくいですからね。

医学とか看護系とか、そういう専門性が高いもの・実技修練が必要なもの等はもう言うまでもありませんね。

理系は基本的に独学無理か

理系のことはあまり詳しくありませんが、基本的に独学は難しいのではないかと推察します。特に実験施設や道具が必要なものなど、個人で環境を準備することが不可能なものは大学が必須でしょう。たとえば「エボラウイルスについて自宅で個人的に研究する」なんて無理ですから。

理系でも環境整備が難しくない場合、たとえばコンピュータサイエンス(ソフトウェア系)などは内容によっては独学でもいけるというか、少なくとも大学施設を必要としない場合もあるでしょう。そもそもコンピュータ界で名を上げたかったら、大学なんか行かずとも中学生くらいでバリバリプログラミングやってるような人のほうが近道だったりしますしね。

ハードウェア系のコンピュータサイエンスは独学では難しいでしょうね。

大学進学にかけたお金を取り戻せるのか?

そもそも割に合う投資なのか?を冷静に見積もらないといけません。

少なくとも4年間という長い時間と多くのお金を費やします。若い頃の4年間というのは非常に貴重な時間です。そして大学にかかるお金はとても高い。

試算してみます。

たとえば学費やらなんやらで年間150万円かかると仮定します。すると4年間で600万円。

実家から通う人でも最低600万円はかかる。一人暮らしするなら当然、それとは別途、毎月10~20万円はかかってきます。

この膨大なお金を取り戻せるのか? いい大学に入っていい大企業に入れるのなら、生涯を通した計算では取り戻せる可能性は高いでしょう。しかし偏差値低めの大学では入れる企業もしょぼくなり、この600万円という差額を取り戻せるだけの価値があるかどうかは甚だ疑問です。

たとえば高卒で働き始めた人が、月給16万からスタートだとします。大学生が4年間ゴロゴロやってる間に、16万円×48か月=768万円を稼いでしまいます。社会人としての経験値も4年間積んでいます。

そんでFラン大卒者がブラック企業に就職して月給20万円からスタートするとします。高卒者との給料差は4万円です(実際は高卒者も大卒者も年々給料が上がっていくことが多いですが計算を単純にするために固定します)。したら、高卒の人がすでに稼いでいる768万円を逆転するには、768÷4=192。192か月かかります。つまり16年です。16年かかって、やっと高卒者と並ぶ。そこからようやく累積収入の逆転が始まります。いやいや16年も勤める前に、そもそもブラック企業すぎて1年で辞めて後は引きこもりニートになる可能性だってあるのに!? 頑張って勤め続けても、ブラックだと全然昇給しない可能性だってあるわけです。

だから、「とにかく大学進学さえすれば生涯年収が高くなる」って捕らぬ狸の皮算用じゃない?

「若い時の4年間という時間」+「学費600万円」を費やすだけの価値があるかどうか、真剣に見積もり計算してください。Fランどころか日東駒専くらいでも、コストかけただけの元を取れるかどうか怪しいかもしれません。

結論

以上、大学レベルの学問は(特に文系の多くは)独学可能なものも多い、というのが私の個人的な経験則および周囲の知人たちを見て考えてきた結果です。

奨学金ローンを借りてまでFラン大学の文系学部に行くぐらいなら、高卒で働いて20代のうちにさっさと結婚&子育てするほうが絶対にいいと思います。

逆にSクラスの一流大学に合格できる学力を持っているのであれば、家庭の事情等でお金が無い場合であっても絶対に諦めず、なんとか工面して行った方がいいでしょう。公的支援も含め、金策の方法はいろいろあります。

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