赤ちゃんを見守るためのベビー・モニターというものがありますね。
簡単に言うと遠隔操作できる監視カメラ・IPカメラの一種。
たとえば寝室で寝ている赤ちゃんの様子を、リビングにいながらにして観察できるというものです。夜泣きしてても、部屋が遠いと聞こえないこともありますよね。
映像まで必要ではなくても、せめて泣いたときの音声だけでも遠隔確認できるとありがたいですよね。
部屋の扉を閉めていたりすると泣き声も聞こえなかったりするので、このような機械があると便利ですね。昔で言うトランシーバーみたいな。
既製品の問題点
しかし一般的にベビーモニターとして売られているIPカメラには問題点がいくつか。
以下が代表的な問題点。
- ほぼ中国製だらけ。説明書も変な日本語で操作が分かりにくかったりする
- 日本メーカーと見せかけて、単に中華カメラをパッケージだけ変えたものも多い
- 品質(映像音声の質や操作性、安定性など)がイマイチ
- 質が悪いわりには値段はさほど安くない(数千円~数万円)
- わりとデカくて場所をとる
- 汎用性・拡張性に欠ける
せっかく高いお金を出して買っても、使い勝手が悪かったりすぐに壊れたりしたら悲しいですね。
無料で高性能なベビモニ・システムを作る!
そこで我がteraHit.comがオススメしたいのがこの方法。
超簡単かつ無料(または格安)で赤ちゃん監視用のベビーモニターを作るには・・・
ずばり、手持ちのスマホを使う!
えっ? と拍子抜けされたかもしれません。
しかし、わざわざ専用の機械を買う必要などないのです。
現在日本で流通しているスマホは、とても高性能なカメラと通信機能を備えたうえに安全で安定している。しかも小型軽量。入手が容易。
つまりベビーモニター用途として使うにも最適のデバイスなのです。
「ああ、スマホ用のベビーモニター・アプリを使うのね」と思った方。
違います。
もっと簡単な方法です。
具体的にスマホをベビモニ化する方法
超絶簡単です。
- スマホを二台用意する
- それぞれにLINEをインストールする
- 二台のスマホ間で通話状態にして、片方を赤ちゃんのそばに置いておく
以上で終わりです。
LINEで通話状態にしたまま、赤ちゃんの近くに置いておけば、音声を拾えますね。
これだけでもう無料の音声遠隔モニター・システムの完成です。
LINEのビデオ通話機能を使えば、映像を伴った監視カメラ・システムになります。
もちろんLINEじゃなくても、同様の通話アプリ(Skype等)を使っても全く問題ありません。
ベビーモニター用途に特化したスマホ用アプリもありますが、使い勝手が悪かったり有料だったりしてイマイチなものが多いようです。LINEなら無料だし誰でも使えるから簡単ですね。
スマホの調達方法
たとえば普段使っているスマホを閲覧用にして、赤ちゃん部屋に置く用にもう一台用意。
これは中古で買えばいいですね。
カメラがついていてwifiが使えればいいだけなので、ちょっと古いものでも全く問題ありません。ヤフオクで数千円で買えることでしょう。不人気機種だと、わりと最近の機種で未使用新品でも1万円程度で買えるものもあるようです。
端子カバーが取れてしまっているものなど、ちょっと「難アリ」の品物だとかなり安く落札できるので狙い目です。古いものでも基本的には問題ないとは思いますが、長い目で見るとできればOSバージョンは最低でもAndroid4.0以上のスマホにしておくと無難かもしれません。
あるいはご夫婦が既に二人ともスマホをお使いであれば、赤ちゃんを別室に寝かせているときだけ片方のスマホを赤ちゃんのそばに置いておけばOKですね。赤ちゃんを静かな部屋で昼寝させたいときなど安心です。
ただ、たとえばご主人が仕事で家にいなくて奥さん一人という時は、やはり赤ちゃん用のスマホが必要になるでしょう。
機種変などで余っている古いスマホがあれば、追加費用は完全に不要ですね。
モニター側はパソコンでも代用可能
どうしてもスマホを1台しか用意できない場合。
その場合は、パソコン用LINEソフトをインストールすれば、スマホ対パソコンでビデオ通話可能です。
スマホを赤ちゃん用(寝室側)にし、パソコンをリビング側にしてモニターすればOKですね。
逆にWebカメラ付きのノートパソコンなんかを赤ちゃん側にして、スマホをモニター側にすることも可能ですが、そうするとパソコンの排気ファンやHDDの回転音などがうるさくて赤ちゃんの睡眠を妨げるのでオススメしません。設置の自由度も下がりますしね。
監視用スマホの通信契約は不要
赤ちゃん側に置くスマホは、家庭のルーターを使ったwifi環境のみで使うのであればSIMも必要ありませんので、通信契約も不要です(※もちろんこの場合は光回線やADSL回線など、家庭用のネット回線をすでに敷設していることが前提です)。どうしても必要であれば、IIJmioなどのMVNOの最安SIM(SMS付き)を使えば十分です。
LINEは初期設定時にSMSでの認証が必須。だからSMS機能がないSIMまたはSIM無し(wifiオンリー)で使う場合にはLINEではなくSkypeを使ってください。
Skypeでの注意点
ちなみに私はヤフオクで買った安い中古スマホを赤ちゃん側カメラ専用スマホにしました。wifiで家の無線LANルータに接続しています。
SIMを入れていないので、SMS認証が必要なLINEは当然使えません。そこでSkypeを使っています。Skypeはアプリを起動していないと着信できませんので、そこだけ注意してください。(LINEはバックグラウンドでサービスが動いているので、起動していなくても着信できる)
着信しやすさや音声の良し悪しなどについて、下記の参考サイト様では非常に詳細に各社IP通話サービスを比較なさっています。とても参考になりますのでぜひご覧ください。
【参考リンク】LINE Viber Skype 050Plus音質がいいアプリを比較
オススメの設定
LINEやSkypeを通話状態にすると、「マイクのON・OFF」と「スピーカーのON・OFF」が選べます。
私のオススメは、
- 親側スマホは、「マイクOFF」「スピーカーON」「音量最大」
- 赤ちゃん側スマホは、「マイクON」「スピーカーOFF」「音量ミュート」
このように設定することで、親側の話し声などが寝ている赤ちゃんを邪魔することはありません。
一方で、親側はスマホをテーブル等に放置しておいても確実に赤ちゃんの泣き声をキャッチできます。
※赤ちゃん側のマイクをOFFにしてしまうとモニターシステムとして全く意味がありませんので気をつけてくださいね!
一度通話状態にしたら、あとは通話を終了しない限り、他の操作をすることも可能です。
たとえばLINEを通話状態にしたまま、別のアプリでニュースを見たりゲームをしていてもOK。その状態で赤ちゃんが泣き出せば、スマホのスピーカーから泣き声が聞こえてくるという寸法です。
※注意:2台のスマホの距離が近すぎたり、廊下や部屋のドアを開けておいたりすると、親側スマホのスピーカーから鳴っている音を赤ちゃん側スマホのマイクが拾って音がループしてしまい、ハウリング(キーンという大きな音)を起こしてしまいます。ご注意ください。
ちょっとしたアドバイス
- 家庭内の無線LANルーター(Wi-fi)必須
- スマホ用ゴリラポッドがあると設置が自由自在
通話機能を使うと通信量が多くなりますので、家のルーターを使ってwifi接続しないと、スマホSIMデータ通信容量の無駄遣いになります。特にビデオ通話機能を使う場合は通信量が莫大になりますので注意してください。
また、ゴリラポッドという便利なスタンドはオススメです。これは三脚の進化系のようなもので、グニャグニャ曲がる足をいろいろなところに巻き付けて固定したりできる優れものです。スマホ固定用のアタッチメントがついているものがおすすめです。特にベビーモニターとして映像を撮影したいときには必須となるでしょう。普通の三脚よりも便利です。
音声だけで良い場合は、前述のゴリラポッド等は必ずしも要りません。赤ちゃんの近くにスマホを置いておくだけです。その際、布団などでマイクの穴をふさがないように留意してください。
あるいは充電スタンド(クレードル)があれば、充電しつつスマホを適度な姿勢で固定できますね。クレードルをお持ちでしたらゴリラポッド等は不要でしょう。
なお、スマホを設置する位置は赤ちゃんの顔から30cm以上は離したほうがいいでしょう。あまりに近すぎると電磁波の影響がちょっと心配なので。仮に30~60cmくらい離れていても、赤ちゃんが泣けば十分に音声を拾えます。
これで大人だけの休息時間を!
今回ご紹介したベビーモニター・システムで、赤ちゃんを別室に寝かせたまま、常に観察できる仕組みが完成しましたね。
あとはご夫婦で気兼ねなくリビングで話したり、家事をやったり、生活の自由度が高まりますね。
ちょくちょく寝室に様子を見に行く手間が減るだけで、だいぶいろいろな事が捗ることでしょう。赤ちゃんが泣かなくとも、もぞもぞ動いている音なども拾ってくれますので、安心ですよ。
このモニターシステムがあれば、寝ている赤ちゃんを残して外出しながら見守ることも理論的には可能です。しかし、それではもし万が一何かあったときにすぐに対処できず危険です。
せいぜい同じ家の中で使うだけにしてくださいね。
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