ハウスメーカー・住宅建築業界の方々(特に設計担当の建築士さん)は全員これを1万回読んでおいてください。ネットや無線LANなどのIT技術に詳しくなさすぎ&興味も持ってなさすぎですので。

ネット&デジタル

長い記事タイトルで結論は言い終わってしまいましたが、以下のTogetterまとめを、ハウスメーカーや設計事務所など住宅建築業界の方は理解するまで何回でも読み返して欲しいです。

家を建てる打ち合わせで「仕事部屋にLANケーブル引きたいんですよね」って言ったら業者に「今は無線LANでインターネットに繋がるんですよ!」と言われた – Togetter

上記の記事を読んでいただくと分かりますが、本当に住宅業界の方はネットやパソコン関係の知識が無さすぎです。注文住宅の場合は施主も勉強しておかなければいけません。

時間がない方のために私なりに思う重要なポイントをまとめますと、

  • 無線LANは万能ではない。有線LANをベースとして無線LANを組み合わせるのが無敵。各部屋にLANケーブルが来ているとかなり自由度・安定度・選択肢が増える。
  • 基本的にパソコン(デスクトップ)やテレビなど、あまり動かさないものは有線LANが基本だと考えましょう。それが安定と高速な通信をもたらします。スマホやノートパソコンなど移動するもの、ケーブルがあると邪魔なものだけ「仕方なく」無線LANにする、と考えておく。
  • 家を建てる時は必ずLANケーブルなどを通すためのPF管(CD管ではなくPF管であることに注意)を家中に張り巡らせておくこと! もちろん呼び線ワイヤー入りね。
  • PF管の出口=LAN端子は各部屋に設置。なんなら一つの部屋に複数あっても便利。パソコンやルータなど何をどう置くかをよく考えてLAN端子を設置。絶対に忘れてはいけないのは、テレビを置く位置にLAN端子は絶対必須! テレビのネット接続機能やFireTVstickなどを使って、AmazonPrime・Netflix・YouTube等のネット配信映像を見る時、無線ではなく有線接続だとむちゃくちゃ快適・安定・高画質です。「TVアンテナジャックの隣には必ずLAN端子もセットで設置!」これを覚えましょう。
  • 二階の各所にもぬかりなくLAN端子設置を! 1階からのルータの電波が届かない場合、メッシュWi-Fiに対応したルータを2階にも置くと無線が安定します。
  • PF管の中に通すLANケーブルは、建築時点でなるべく最新・高速なカテゴリのケーブルにしておく。価格とのバランスもあるので、2022年現在ならCat6AまたはCat7がいいのでは。「Cat6」と「Cat6A」は別物なのにその区別がついていない建築業者が多いので気をつけてください。施主は必ず「Cat6ではなく、末尾にAがついているCat6Aですよ!」と念押ししておきましょう。
  • NTTなどの光回線終端装置を置く場所(≒親ルータを置く場所)を建築時点で決めておく。もちろん家の外壁にあるジョイントボックスなどから光回線を引き込み、ルータ設置場所までの経路も確保。
  • そこ(光回線終端装置やルータの設置場所)から家中にPF管を伸ばしておく。ルータ置き場の場所はなるべく電波を遮らないように。「見えないところに隠してスッキリ収納♪」とかやりたくなる人が多いですが、それをやってしまうと電波を遮断して通信環境を悪くすることになります。日常生活では見えづらい位置(天井に近い場所など)かつ、ルータの周囲をなるべく遮蔽せずに開放的な「ルータ置き場」をどうしたらいいか考慮して設計すると吉。
  • 電源コンセントは家中に多すぎるかなと思うくらい多めに配置しておく。

以上です。

家を建てた後から壁内にLANケーブルを通すのは不可能なので、少なくともPF管だけは「絶対に」建築時に仕込んでおいてください。これも「CD管ではなくPF管でお願いします!」と念押ししないと、慣習的にCD管を使ってしまう知識不足の建築士がいますので、気を付けましょう。木造住宅で壁の中に入れるべき管はPF管です!

その他、無線LANについては以下も参考に。

電波の出力は強けりゃイイってもんじゃない。【自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!】 – INTERNET Watch
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/homewifi/1177451.html

Wi-Fi 環境における典型的なミスを避ける – UTM/NGFWでマルウェア・標的型攻撃対策|ウォッチガード・テクノロジー
https://www.watchguard.co.jp/security-news/dont-fall-victim-to-the-most-common-wi-fi-deployment-mistakes.html

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